暑さにも負けず──過酷な環境におけるMBクラッシャー

炎天下の砂漠、雪深い山岳地帯、息のしづらさを感じるほどの高地、果ては閉ざされた地下空間──「こんな場所で本当に工事ができるのか?」と思われるような極限環境において、MBクラッシャーのアタッチメントがその真価を発揮しています。

現場ごとに異なる過酷な条件の中、いかにして作業を進めるのか。その鍵を握るのが、特殊な機能を持つMBアタッチメントの活用です。今回は、世界各地の極限環境での挑戦と、それを乗り越えた革新的な解決策をご紹介します。

灼熱の太陽の下で、岩と砂をふるって砕く

夏は気温が50度に達する日もあるサウジアラビア。灼熱の太陽の下、従来の機械を搬入するのは難しい、砂漠と山岳が混じった採石場エリアで稼働しているのは、MBクラッシャーのスクリーンバケットとバケットクラッシャーです。

こちらでは、多量に発生する廃材のリサイクルと作業の効率化が求められていました。

バケットクラッシャーとスクリーンバケットによる効率化

そこで、まず、スクリーンバケットMB-S23を油圧ショベルに取り付けて、岩の混ざった砂をふるい分けていきます。このようにして、砕石として再利用可能な岩を回収すると同時に、岩を取り除いたきれいな砂を選り分けます。

そして、ふるい分けられた岩は、バケットクラッシャーBF135.8で破砕していきます。

選別してから破砕作業をすることで、破砕にかかる時間を大幅に短縮できます。一方、破砕後にふるい分ければ、粒度調整が効率的におこなえます。

また、MBクラッシャーのスクリーンバケットは、打ち抜きメッシュで目詰まりしにくい設計のため、効率化を実現します。

このようにして得られた再生材は、場内で再利用できるほか、第三者に有償で提供することも可能です。

暑さが厳しい時期でも効率的に破砕できる方法をお探しですか。
どうぞお気軽にご相談ください!

高地で花崗岩を砕く

標高3,300m。アルプスの最高峰モンブランのフランス側。水道も通っておらず、直接アクセスできないという、過酷な環境下におけるロープウェイのプラットフォームの建設工事現場です。

この現場で求められたのは、掘削作業により発生した花崗岩をその場で処理し、粒度を小さくして現地で再利用すること。現場発生材のリサイクルができれば、現場内における資材調達を可能にし、新資材投入を原因とする地質の変化を回避することができるからです。

そこで見つけた解決策が、MBバケットクラッシャーBF90.3 S4の活用です。

花崗岩を砕くバケットクラッシャーBF90.3

通常の搬送手段ではアタッチメントを運ぶことが困難だったため、ヘリコプターを利用。バケットクラッシャーBF90.3を分解してヘリコプターで搬送したのち、現場で組み立て、油圧ショベルに取り付けて使用しました。

現場発生材をその場で破砕し、現場内で再利用可能な再生砕石を生成。そのため、新資材を購入する必要がなくなり、調達にかかる手間とコストを大幅に削減することも成功しました。

今回の試みにより、極限環境下においても発生材の効率的なリサイクルができることが実証され、建設工事の持続可能性を高めるものとなりました。

トンネル:閉鎖空間における削り取り

狭い空間での作業が求められたチリのトンネル工事現場。こちらでは高速道路の上にかかる高架橋の建設を目的とした都市プロジェクトが進行中でした。しかし、ある作業がプロジェクトの進行を大幅に遅らせていました。

作業のスピードアップとコスト削減のため、導入されたのがMBクラッシャーのツインヘッダーMB-R800です。

ツインヘッダーMB-R800

プロジェクトの進行を妨げていたのは、トンネル内の岩壁から40cmほど車道側に突き出ていた数々の柱。適切な道路幅を確保するためには突き出した柱を削除する必要があったのですが、当初、この作業は手作業で行われていたのです。

そこで、コンパクトなツインヘッダーを油圧ショベルに取り付け、トンネル内で柱と岩壁を柱や壁を効率的に削りながら迅速かつ安全に道路拡張を完了させました。

MBクラッシャーのツインヘッダー活用により、作業プロセスが大幅に改善され、スピードアップ。当初おこなっていた手作業では6日間かけて柱を3本削るのが限界でしたが、ツインヘッダーによって、1日で6本削れるようになりました。

しかも、向上したのはスピードだけではありません。MBクラッシャーのツインヘッダーは極めて高い切削精度を誇り、ミリ単位の複雑な形状の柱でも正確に均一に削れます。そのため、確実な仕上げが求められる場面に最適です。

MBクラッシャーのアタッチメントは耐久性にも優れているため、メンテナンスの頻度が少なくてすみます。そのため、時間ロスが減ると同時に、過酷なプロジェクトでもパフォーマンスを落とすことなく作業を継続できます。

精確で確実な仕上げにより、狭い空間での作業効率の向上を実現します。

それぞれの現場に最適な解決策

厳しい環境の中でも、安全に、効率よく、そして確実に作業を進めるためには、適切な建機アタッチメントの選定が欠かせません。砂漠の猛暑、高地での作業に伴う諸々の課題、閉鎖空間の制約──それぞれの現場に最適な解決策があるからこそ、困難な工事も実現可能なのです。

技術の進歩と工夫によって、今まで「難しい」「あるいは不可能」とされた現場でも施工が可能になっています。次に過酷な現場に挑むのは、あなたのプロジェクトかもしれません。そのとき、あなたはどのMBアタッチメントを選びますか?


廃棄物処理には許可が必要です。
なお、特定建設資材を用いた建築物等の解体工事、特定建設資材を使用する新築工事等で一定規模以上の工事(対象建設工事)については、特定建設資材廃棄物を基準に従って工事現場で分別(分別解体等)し、再資源化等することが義務付けられています。