「全部壊さない」という賢い選択
スマートフォンの画面に小さなひびが入ったとき、端末を丸ごと買い替えるのではなく、画面だけを交換して使い続ける。住まいのリフォームでも、傷んだ床や壁だけを補修して家全体は活かす、という選択は必然とも言えます。
必要な部分だけを直して、長く使う。
この考え方は、私たちの生活を支える建物の修復やインフラ整備の現場にも広がっています。近年は、ドラムカッターなどの精密なアタッチメントを活用し、全面撤去ではなく「選択的撤去」と補修を組み合わせることで、環境負荷を最小限に抑えると同時に、工期短縮やコスト抑制を実現する事例がますます増えています。今回は、MBクラッシャーのアタッチメントを用いた国内外の現場から、その具体的な取り組みを紹介します。
水辺インフラを“削って活かす”
豪雨災害の頻発により、堤防や護岸といった水辺インフラの補修需要は年々高まっています。こうした現場では、水際という厳しい条件の中でも、安定した施工と確実な品質が求められます。
国内のある現場では、コマツPC138にツインヘッダーMB-R800を取り付け、堤防嵩上げ工事に先立つ表面切削がおこなわれました。
コンクリート表面を削り取るツインヘッダー
数キロメートルにわたる既設堤防のコンクリート表面を薄く削り取り、あえてザラザラとした状態に仕上げています。これは、新たに打設されるコンクリートが滑らないよう、摩擦抵抗を確保するための重要な工程です。
MBクラッシャーのツインヘッダーによる精密で丁寧な作業により、下記の効果が期待できます。
- 嵩上げによる浸水防止
- 海岸堤防の性能強化
- 粘り強い構造の海岸堤防の整備
嵩上げのために既設堤防のコンクリート表面のみを薄く削り取ることで、廃棄物の発生量を最小限に抑えることもできました。
精確な切削作業用のツールをお探しですか。どうぞお気軽にご相談ください。
必要なところだけ、確実に削る
こちらドイツの現場では、ツインヘッダーMB-R800をコマツPC210LCに取り付けて、コンクリート壁面の表層のみを削り取る作業がおこなわれました。
コンクリート壁面を薄く削り取るツインヘッダー
劣化部分だけを選択的に撤去することで、健全な構造体は残したまま補修が可能になります。壊しすぎないという判断が、結果的にコスト削減と工期短縮につながっています。
MBクラッシャーのドラムカッターは、正確な切削作業が求められる多様な現場で本領を発揮します。アスファルトやコンクリートが切削対象となる道路・橋の路面切削工事や平坦性を回復させる補修工事、あるいはインフラ整備のため都市地域の狭い場所での開削作業、採石場や採掘における壁面の切削作業、灌漑施設の設置、木材の切削、トンネル掘削、また、水中での使用が可能なため、川底の整地にも適しています。
選別して、もう一度使って、未来へつなぐ
ヨーロッパの街でよく見かける石畳。石を畳のように一面に敷き詰めた美しい街路や歩道は、ローマ帝国時代から使用されているそうです。こちらイタリアのある旧市街では、歴史ある石畳の再整備にMBクラッシャーのスクリーンバケットが活用されました。
花崗岩の敷石をふるい分けるスクリーンバケット
CAT309にスクリーンバケットMB-S10を取り付けて、撤去した既存の敷石をふるい分け、不要な付着物を取り除くことで、再利用可能なものだけを選別し、敷き直しに使用しています。撤去と再利用を同時に行うことで、街並みの景観を守りながら、既存資材の有効活用を実現しました。
過去と今、そして未来をつなぐ現場をご紹介しました。
壊すのではなく、活かすという選択を
今回紹介した事例はいずれも、適切なアタッチメントを選ぶことで、必要な部分だけを撤去し、残すべきものを活かしている点で共通しています。
全面撤去が当たり前だった現場でも、「削るだけで済まないか」あるいは「選別して再利用できないか」と、一度立ち止まって考えることで、工期やコストの考え方が変わることがあります。
もし、あなたの現場でも同じような課題を感じているのであれば、まずは部分撤去という方向性で試してみるという選択肢があってもよいのではないでしょうか。
ドラムカッターやスクリーンバケットをはじめとするMBクラッシャーのアタッチメントは、壊すための道具ではなく、活かすためのツールとして、現場の判断を積極的に支えます。
廃棄物処理には許可が必要です。
なお、特定建設資材を用いた建築物等の解体工事、特定建設資材を使用する新築工事等で一定規模以上の工事(対象建設工事)については、特定建設資材廃棄物を基準に従って工事現場で分別(分別解体等)し、再資源化等することが義務付けられています。
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